グレアム・マーフィー『くるみ割り人形〜クララの物語〜』
Graeme Murphy's Nutcracker
1992年オーストラリア・バレエ団創立30周年に初演。2009年のバレエ・リュス100周年にも再演され、2010年日本でも上演された話題作。真夏のクリスマスを舞台に、年老いたヒロインの追憶への旅…。主人公クララは帝政末期ロシアからバレエ・リュスを経て、オーストラリアに辿り着いたバレリーナ。マリインスキー劇場での活躍、恋人の将校との楽しい思い出、革命の騒乱による恋人の死、バレエ・リュスと共に巡ったスペイン、アラブ、中国での体験…。チャイコフスキーの音楽はそのままに、時代に翻弄されながらもバレエと愛に生きたクララの生き様が綴られ、全世界で涙と共感を呼んだ。この番組は1994年ヴィクトリア・アートセンターでの映像。くるみ割り人形が王子に変身して少女クララと踊るパ・ド・ドゥは若きクララと恋人による愛の回想のデュエットとなり、「葦笛の踊り」は2人の田園での恋の語らい、「トレパック」は革命軍との戦争、「中国の踊り」では軽やかな音楽にあわせて太極拳が踊られる。その独創的な発想には思わず息を呑む。当時60歳を越えていたマーガレット・スコットはオーストラリア・バレエ学校創設時の校長を務めるなど、オーストラリアにおけるバレエ界の重鎮。グレアム・マーフィーは1950年メルボルン生まれ。1976〜2007年までシドニー・ダンス・カンパニーの芸術監督を務めるなど、コンテンポラリーダンスの担い手との印象が強いが、元来オーストラリア・バレエ出身。物語バレエの探求を続ける振付家として今後益々目が離せない。
[振付]グレアム・マーフィー
[構成]グレアム・マーフィー、クリスティアン・フレドリクソン(E・T・A・ホフマンに基く)[音楽]ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
[ストーリー]1950年代末期のメルボルン。真夏のクリスマス・イヴ。かつて帝室ロシア・バレエのバレリーナとして名を馳せたクララも歳をとり、かつての同僚たちと故国を懐かしんでいる。その夜、クララは革命前のロシアに戻り最愛の男性との再会。そして彼女はいつの間にか少女時代へと帰っていく。恋人を亡くしバレエだけが生きがいのクララは、バレエ・リュスと共に世界中を巡る。1940年オーストラリアを訪れた彼女は第二次世界大戦のため大陸に足止めされる。そして最後の舞台で喝采に包まれながら、クララの過去と現在が一つに繋がっていく…。
[出演]マーガレット・スコット(年老いたクララ)ヴィッキ・アッタード(クララ、バレリーナ)シオブハン・エルスマン(子ども時代のクララ)スティーヴン・ヒースコート(医師/恋人の将校)デイヴィッド・マッカリスター(王子)ジャスティン・サマーズ(クララの友人)ミシェル・グーレ(クララの友人)ナイジェル・バーレイ(将校)ダミアン・ウェルチ(将校)ポール・ド・マッソン(ロシア人たち)ハリー・ヘイソーン(ロシア人たち)オードリー・ニコルズ(ロシア人たち)コリン・ピーズリー(ロシア人たち)ビヴァリー・リチャーズ(ロシア人たち)ペギー・ワトソン(ロシア人たち)アソル・ウィロビー(ロシア人たち)オーストラリア・バレエ団
[装置&衣裳]クリスティアン・フレドリクソン[照明]ジョン・ドゥルモンド・モンゴメリー[映像コラージュ]フィリップ・シャールエット
[指揮]ノエル・スミス[演奏]ヴィクトリア州立管弦楽団、オーストラリア少年合唱団
[収録]1994年ヴィクトリア・アートセンター(州立劇場)[映像監督]ヴァージニア・ラムズデン
■全2幕:約1時間55分

- ユリア・フィッシャーのパガニーニ『ラ・カンパネラ』
放送:06月20日(木)21:00

- ウィーン少年合唱団「MuTh オープニング・ガラ」
放送:06月21日(金)21:00

- 『レニャーノの戦い』早わかりガイド
放送:06月22日(土)21:00



