生誕100年のマエストロ その1
セルジウ・チェリビダッケ (1912-1996)
ルーマニア出身の巨匠指揮者。
レコード録音を拒否し続け、日本では今なお幻の巨匠としてカリスマ的人気を誇る。
<チェリビダッケとベルリン・フィル>
チェリビダッケは戦後まもなくベルリン・フィル暫定常任指揮者を務めたが、師と仰ぐフルトヴェングラー没後、首席の座をカラヤンに奪われ、1992年まで38年間ベルリン・フィルを指揮をすることはなかった。
<チェリビダッケとミュンヘン・フィル>
チェリビダッケは1979年より1996年に亡くなるまで、ミュンヘン・フィル芸術監督を務めた。
ドキュメンタリー 『チェリビダッケ/ ベルリン・フィルへの栄光のカムバック』

1992年チェリビダッケがベルリン・フィルを38年ぶりに指揮した歴史的公演のドキュンメンタリー。そのリハーサルを追いながら、チェリビダッケがベルリン・フィルを指揮するようになったいきさつ、情熱的な指揮と容貌で人気を博した時代、フルトヴェングラーとの関係、楽団員との軋轢など、当時彼らに何が起こったのかを、ベルリン・フィル古参団員の証言とアーカイブ映像で明らかにする。
[演目]ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
[収録]1992年3月31日&4月1日 シャウシュピールハウス(ベルリン)
©Sony Classical
チェリビダッケ&ベルリン・フィル 『ブルックナー:交響曲第7番』

1992年3月31日と4月1日ベルリンのシャウシュピールハウスでチェリビダッケが、38年ぶりにベルリン・フィルの指揮台に復帰した最初で最後のコンサート。演目はマエストロの十八番、ブルックナー『交響曲第7番』。この歴史的公演は当時のヴァイツゼッカー大統領直々の計らいで実現。会場のただならぬ緊張感の中、録音を嫌ったチェリビダッケがベルリン・フィルを指揮した唯一の映像としても知られる貴重映像。
[演目]ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
[指揮]セルジュ・チェリビダッケ
[演奏]ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
[収録]1992年3月31日&4月1日シャウシュピールハウス(ベルリン)
©SonyClassical videal BriliantMedia
ドキュメンタリー『チェリビダッケ/ただ音楽に 身をゆだねて』

1988年から3年間のチェリビダッケに密着したドキュメンタリー。妥協を許さぬ厳しいリハーサル、後進に指導するセミナー、揺るぎない信念と哲学が詰まった数々のコメントから、音がいかなるプロセスで音楽になっていくのか、レコード録音を一切拒否したチェリビダッケの根本思想を明らかにする。ベートーヴェンの『第九』やチェリビダッケ30代の『エグモント序曲』など貴重映像の数々にも目が離せない。
[出演]セルジウ・チェリビダッケ、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団及び同合唱団 他
[監督]ヤン・シュミット=ガレ
[制作]1991年
PARSfilm VIDEALbrilliant media
チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル 『ブルックナー:交響曲第9番』リハーサル
ブルックナー『交響曲第9番』の第3楽章「アダージョ」のリハーサル。マエストロが「音楽」を作り上げるまで、どれほどの長い時間をかけて響きや強弱を調整し、作曲家の想いを楽団員に伝えているのか。何度も何度も同じ小節を繰り返し、納得のいく「音」を練り上げていく。まさにチェリビダッケのブルックナーの真髄を満喫する番組。さらにチェリビダッケがブルックナーの聖地「聖フローリアン修道院」で語るブルックナー論も見逃せない。
[指揮]セルジウ・チェリビダッケ
[演奏]ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
[演目]ブルックナー:交響曲第9番ニ短調
[収録]1991年3月フィルハーモニー・ガスタイク(ミュンヘン)
生誕100年のマエストロ その2
エーリヒ・ラインスドルフ(1912-1993)
ウィーン生まれのユダヤ系指揮者。 ザルツブルク音楽祭でワルターやトスカニーニの助手を務め、 1937年ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場副指揮者就任。同年祖国がナチス・ドイツに占領されたため1942年アメリカ国籍を取得。 その後、メトロポリタン歌劇場、クリーヴランド管弦楽団、ロチェスター・フィル、ボストン交響楽団など、アメリカの楽団の音楽監督を歴任。特にワーグナーやマーラーなど、ドイツ・オーストリア音楽には定評があった。
<ラインスドルフとリハーサル>
派手さはないが堅実な職人芸が高く評価された、
ラインスドルフのドイツ&オーストリア
音楽。
“リハーサルの鬼”として知られ、演奏の要求が厳しく辛辣なコメントで知られたが、
著名オーケストラからリハーサルの要請が絶えなかったという逸話も残っている。
ラインスドルフ・コンダクツ・シェーンベルク
1984年バーデン・バーデンでのシェーンベルク『室内交響曲第1番』。指揮とオーケストラが合わない。一向に進まないリハーサルに緊張が走るが、マエストロは辛抱強くリズムとハーモニーを一つ一つ確認しアンサンブルを構築していく。未DVD化の貴重映像。
[演目]シェーンベルク:室内交響曲第1番ホ長調
[指揮]エーリヒ・ラインスドルフ
[演奏]南西ドイツ放送交響楽団
[収録]1984年ベナツェットザール(バーデン・バーデン)
ラインスドルフ・コンダクツ・神々の黄昏

1984年バーデン・バーデンでのワーグナー。『神々の黄昏』よりマエストロ自らが管弦楽曲として編曲。テンポのブレやリズムの甘さ、アンサンブルの乱れに辛辣なダメ出しが容赦なく浴びせられるが、ワーグナーを得意とする叩上げのオペラ指揮者ならではの練習内容は必見。
[演目]ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』組曲
[指揮]エーリヒ・ラインスドルフ
[演奏]南西ドイツ放送交響楽団
[収録]1984年ベナツェットザール(バーデン・バーデン)
©VIDEAL brilliant media
ラインスドルフ・コンダクツ・パルジファル
1989年カールスルーエでのワーグナー。『パルジファル』よりマエストロ自らが管弦楽曲として編曲。「ホールや天候によってテンポは変化する相対的なものだから、理屈や規則のない自然な演奏をしよう」と声を掛けるラインスドルフは、まさに叩上げのオペラ指揮者だ。
[演目]シューマン:交響曲第4番ニ短調(1841年初稿)
[指揮]エーリヒ・ラインスドルフ
[演奏]南西ドイツ放送交響楽団
[収録]1989年ブラームスザール(カールスルーエ)
ラインスドルフ・コンダクツ・シューマン

1989年カールスルーエでのシューマン『交響曲第4番』。通常演奏される1851年改訂版ではなく1841年初稿の演奏で、音の確認に戸惑う団員をリードするマエストロのベテランの職人芸が冴えわたる。指揮と演奏のタイミングの取り方など、オーケストラならではの練習は必見。
[演目]シューマン:交響曲第4番ニ短調(1841年初稿)
[指揮]エーリヒ・ラインスドルフ
[演奏]南西ドイツ放送交響楽団
[収録]1989年ブラームスザール(カールスルーエ)
©eami/SWF/videal/ Brilliant Media
生誕100年のマエストロ その3
ゲオルグ・ショルティ(1912-1997)
ハンガリー出身。ブダペスト歌劇場で
練習指揮者など経験を積み、ザルツブルク音楽祭でトスカニーニの助手を務める。戦中はスイスで亡命生活を送るが1942年ジュネーヴ国際コンクールのピアノ部門優勝。戦後、バイエルン州立歌劇場、フランクフルト市立歌劇場、英国ロイヤル・オペラの音楽監督を歴任。1969〜91年シカゴ交響楽団音楽監督として世界的に活躍。平和実現への思いから「ワールド・オーケストラ・フォア・ピース」を創設。今回は、その生涯と音楽、シカゴ響との黄金時代、シカゴ響以前、オペラ指揮者というアプローチから、人気指揮者の特徴と魅力を紹介していく。
ポートレート『サー・ゲオルグ・ショルティ〜指揮者の肖像』

ゲオルグ・ショルティの人生と音楽を、ショルティ自らが語るドキュメンタリー。ブダペストの少年時代、第二次世界大戦での苦労話、R・シュトラウスとの師弟にも似た親交、フランクフルト市立歌劇場から英国ロイヤル・オペラ音楽監督への躍進など、ショルティの経歴が貴重な映像や写真と共に綴られる。アイザック・スターンのピアノ伴奏をする姿やバイロイト音楽祭のリハーサルシーンなど、貴重映像が満載。
[出演]サー・ゲオルグ・ショルティ、アイザック・スターン、ヴォルフガング・ワーグナー、シカゴ交響楽団、バイロイト祝祭管弦楽団、バイエルン放送交響楽団 他
[制作]1985年
©Unitel
ブルックナー: 交響曲第7番
1978年BBCプロムスで収録されたショルティ&シカゴ響のブルックナー『交響曲第7番』。第2楽章は敬愛するワーグナーの死を悼んで葬送音楽として作曲されたというエピソードも有名。この曲は金管楽器が大活躍するため、番組でもシカゴ響による世界最高の金管楽器が見どころ。
[演目]ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
[指揮]サー・ゲオルグ・ショルティ
[演奏]シカゴ交響楽団
[収録]1978年9月5日ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)
ブルックナー: 交響曲第6番イ長調
人気の第4番『ロマンティック』や第7番に比べるとあまり演奏機会が多くない曲ではあるが、ブルックナーらしい壮大な世界観がお楽しみいただける。金管楽器が活躍するため、世界最高のシカゴ響の金管セクションも見どころだ。
[演目]ブルックナー:交響曲第6番ホ長調
[指揮]サー・ゲオルグ・ショルティ
[演奏]シカゴ交響楽団
[収録]1979年オーケストラ・ホール(シカゴ)
シリーズ「20世紀の巨匠たち」〜ゲオルグ・ショルティ

マーラー『復活』を指揮したショルティ55歳の映像。第3楽章は終始指揮姿だけを追い、第4楽章&第5楽章は演奏を収録する興味深いカメラワーク。シカゴ響との黄金時代を築く直前の時期で、肘を使った独特の振り方と射るような視線が全開。
[演目]マーラー:交響曲第2番ハ短調『復活』〜 第3楽章、第4楽章、第5楽章
[指揮]ゲオルグ・ショルティ
[演奏]フランス国立放送管弦楽団 、ヘザー・ハーパー(ソプラノ)ヘレン・ワッツ(アルト)
[収録] 1967年サル・プレイエル(パリ)
©Ideale Audience
ヴェルディ: 歌劇 『ファルスタッフ』

シェイクスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』を原作とするヴェルディ最後のオペラを映像化。ショルティの精力的なテンポと音楽の推進力、ウィーン・フィルのメリハリ抜群のオーケストラ、ゲッツ・フリードリヒのスタジオ収録ならではのわかりやすい演出。場と場の間に物語をナレーションで説明するので、初めての人でもわかりやすい。名バリトン、ガブリエル・バキエの豪快なファルスタッフ、カラン・アームストロングの妖艶なアリーチェなど、オペラ映画ならではの見た目もバッチリな歌手たちが思い切り暴れまわる。
[出演]ガブリエル・バキエ、リチャード・スティルウェル、カラン・アームストロング 他
[演出&映像監督]ゲッツ・フリードリッヒ
[指揮]サー・ゲオルグ・ショルティ
[演奏]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 他
[制作]1979年
©Unitel

- グレン・グールド・プレイズ・バッハ第2話「フーガの技法をめぐって」
放送:05月23日(木)21:00

- シュターツカペレ・ドレスデン「アジアン・ナイト」
放送:05月24日(金)21:00

- ボローニャ歌劇場2012『アルジェのイタリア女』
放送:05月25日(土)21:00





