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今月の特集
小澤征璽「カラヤン・メモリアル・コンサート」

ザルツブルク音楽祭2008

クラシック音楽ファンなら一度は行ってみたい、歴史と伝統を誇るザルツブルク音楽祭。7月は昨年新制作され話題を呼んだオペラ3タイトルを日本初放送します。
2008年はユルゲン・フリム総監督体制2年目。意識的に若いキャストを起用し、音楽祭に新鮮な風を吹き込んでいます。
また、かつてカラヤンが君臨したザルツブルク音楽祭、その新帝王の座を手にしたのはリッカルド・ムーティだ!と騒がれました。というのも、『オテロ』を7回、再演の『魔笛』を6回、ウィーン・フィルのコンサートを3回と計16公演を指揮という、近年の最多登場記録を打ち立てたのです。
今回は、そのムーティとウィーン・フィルの音楽が圧倒的な『オテロ』、人気スター歌手をフィーチャーした同音楽祭初上演の『ロミオとジュリエット』、過激な“読み換え”を行うクラウス・グート演出のモーツァルトのダ・ポンテ3部作の第2弾『ドン・ジョヴァンニ』と、現在のザルツブルク音楽祭の多様なプロダクションをご覧いただきます。

ザルツブルク音楽祭 Salzburg Festspiele

毎年夏、約1ヶ月間にわたり開催される世界最大規模の音楽祭。1920年に演出家マックス・ライハルト、劇作家フーゴー・フォン・ホーフマンスタールの演劇によって第1回が行われ、21年からコンサート、22年からオペラが加えられた。初期からリヒャルト・シュトラウス、ブルーノ・ワルターなど世界的音楽家も加わって、以降ヨーロッパ音楽界をリードする音楽祭として、現在に至る。

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《日本初放送》

ザルツブルク音楽祭2008『オテロ』

初回放送:7月19日(日)12:00

PHOTO

©ORF_Ali Schafler

イタリアのオペラ王、ヴェルディ晩年の傑作。ザルツブルク音楽祭ではカラヤンが指揮した1972年以来の『オテロ』。「ムーティがムーア人を救った」とムーティ指揮ウィーン・フィルが圧倒的な評価を受けた公演です。巨大な祝祭大劇場で、主役たちがまとまりきらないと、演出家はブーイングも浴びましたが、アップが可能な映像では、そうした批判はかわせるほど見ごたえ十分。オテロ役のラトビア人テノール、アレクサンドルス・アントネンコも、デズデモナ役に抜擢された新進ロシア人ソプラノ、マリーナ・ポプラフスカヤも、新鮮な歌唱と存在感ある演技を見せてくれます。イアーゴ役はカルロス・アルバレスです。

[あらすじ]15世紀末、キプロス島総督となったムーア人のオテロは、旗手のイアーゴにより、妻デズデモナと副官カッシオの仲を疑う。策略にはまって不倫を確信したオテロは愛する妻を殺してしまい、全てを知って自害して果てる。
[出演]アレクサンドルス・アントネンコ(オテロ)、マリーナ・ポプラフスカヤ(デズデモナ)、カルロス・アルバレス(イアーゴ)、ステファン・コステッロ(カッシオ)他
[演出]スティーブン・ラングリッジ
[指揮]リッカルド・ムーティ
[演奏]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、他
[収録]2008 年8 月ザルツブルク祝祭大劇場
■字幕/全4幕:約2時間30分

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《日本初放送》

ザルツブルク音楽祭2008『ロミオとジュリエット』

初回放送:7月19日(日)14:30

PHOTO PHOTO

© Clarchen Baus-Mattar & Matthias Baus

シェイクスピアの有名な悲劇を、19世紀後半のフランスの作曲家グノーがオペラ化。台本はジュール・ バルビエ&ミシェル・カレ。初演は1867年パリのリリック劇場。ザルツブルク音楽祭では初の上演です。スーパーコンビ、アンナ・ネトレプコ&ロランド・ビリャソンで企画されたが、ネトレプコの妊娠により、まだ20代のグルジア人ソプラノ、ニノ・マチャイゼが代役として、ネトレプコに劣らぬ繊細な歌唱と演技で大きな喝采を受けた、まさにニュースターの誕生となった舞台。ミュージカル演出家バートレット・シェールによる客席まで使ったスピーディな演出、ブロードウェイの衣裳デザイナー、キャサリン・ズーバーのシェイクスピア時代の衣裳も見どころです。

[あらすじ]14世紀のヴェローナ。キャピュレット家の娘ジュリエットは、仇敵のモンタギュー家の息子ロミオと恋に落ちる。ロミオは、親友メルキュシオとジュリエットの従兄ティバルトの争いに巻き込まれ、彼を殺害。ヴェローナ公から追放に処せられる。ジュリエットも伯爵との結婚を言い渡される。両家の和解を望むローラン神父は、2 人の愛を許し、仮死状態になる薬を使った策を講じるが失敗、2 人は死んでゆく。
[出演]ニノ・マチャイゼ(ジュリエット)、ロランド・ビリャソン(ロミオ)、ミハイル・ペトレンコ(ローラン神父)、ラッセル・ブラウン(メルキュシオ)、コラ・ブルグラーフ(ステファノ)他
[演出]バートレット・シェール
[指揮]ヤニク・ネゼ=セガン
[演奏]ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団他
[収録]2008 年8 月フェルゼンライトシューレ(ザルツブルク)
■字幕/全5幕:約2時間50分

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《日本初放送》

ザルツブルク音楽祭2008『ドン・ジョヴァンニ』

初回放送:7月20日(月・祝)12:00

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© Monika Rittershaus

モーツァルト晩年の傑作オペラ。台本は『フィガロの結婚』『コシ・ファン・トゥッテ』のダ・ポンテ。初演は1787年プラハのティル劇場。クラウス・グート演出に賛否両論が渦巻いた2008年ザルツブルク音楽祭の一番の話題作。終始暗い森の中で物語は進行。自動車や缶ビールも使われる現代仕立て。麻薬常用者の無頼なチンピラ風のジョヴァンニとレポレッロ。冒頭、瀕死の騎士長に腹を撃たれ、幕切れの死までの悪あがきということで筋書きが展開するなど、多くの“読み換え”が行われています。音楽面では、指揮者ベルトラン・ド・ビリーの主張でウィーン版(1788)のザルツブルク初上演。ラストの地獄落ちの後の六重唱がないなど、その面でも通常の『ドン・ジョヴァンニ』と違います。

[あらすじ] 騎士長の娘ドンナ・アンナを襲ったドン・ジョヴァンニは、現場に現れた騎士長を殺害。アンナと恋人オッターヴィオ、昔彼に捨てられたドンナ・エルヴィーラに追跡されながら、ジョヴァンニはツェルリーナ、エルヴィーラの女中などの誘惑を試みる。最後は騎士長の亡霊によって地獄に落とされる。
[出演]クリストファー・マルトマン(ドン・ジョヴァンニ)、アーウィン・シュロット(レポレッロ)、アナトリー・コチェルガ(騎士長)、アネッテ・ダッシュ(ドンナ・アンナ)他
[演出]クラウス・グート
[指揮]ベルトラン・ド・ビリー
[演奏]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団
[収録]2008 年7 月〜8 月ハウス・フォー・モーツァルト(ザルツブルク)
■字幕/全2幕:約3時間5分

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ドキュメンタリー『ザルツブルク音楽祭』

初回放送:7月20日(月・祝)15:05

1920年〜2006年までの音楽祭の歴史を、貴重な映像と多くの証言から紐解いてゆく、約3時間の渾身のドキュメンタリー。これを見ればザルツブルク音楽祭のすべてがわかります。

[出演]プラシド・ドミンゴ、アンナ・ネトレプコ、トーマス・ハンプソン、セーナ・ユリナッチ、小澤征爾、ジャン=ピエール・ポネル、ジェラール・モルティエ、ペーター・ルジツカ、ユルゲン・フリム他
[監督]トニー・パーマー
[制作]2006年
■字幕/約2時間57分

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