2019 / 10 / 28
映画『マシュー・ボーンIN CINEMA/白鳥の湖』が全国順次公開!公開を記念してバレエダンサー首藤康之のトークイベントが開催

映画『マシュー・ボーンIN CINEMA/白鳥の湖』© New Adventures 2019Photography: Johan Persson.
バレエ界の奇才、マシュー・ボーンが演出・振付を務めた『マシュー・ボーンIN CINEMA/白鳥の湖』が、10月25日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開された。ローレンス・オリヴィエ賞を5回受賞、トニー賞の優秀振付賞と最優秀ミュージカル演出賞の両方を受賞した唯一のイギリス人、マシュー・ボーンの代表作『白鳥の湖』。数々の名作を独自の解釈で生まれ変わらせてきたマシュー・ボーンならではの“男性のスワン”というコンセプトは世界中の人々を魅了し、今年の7月に日本で公演された際にも完売が続出するほどの人気ぶりを見せた。そしてついに、その大傑作が映画館のスクリーンに舞い戻る。本作の公開を記念して、バレエダンサーの首藤康之とジャーナリストの佐藤友紀を迎えたトークイベントが行われた。
ダンスに重きを置いた新演出版
マシュー・ボーンの『白鳥の湖』に出演経験のある首藤が、初めて同作を観たのはレーザーディスクだったという。最初は到底踊れないと思ったそうだが、ある時から自分も出たいという思いが芽生え、実際に出演するきっかけとなったのが今回の対談相手の佐藤だった。首藤はその経緯について「佐藤さんのインタビューで仕事をしたい相手を聞かれてマシュー・ボーンと答えたら、その後、『ザ・カーマン』でマシュー・ボーンが来日したときに、佐藤さんがマシューに僕のことを話してくれて、対談をセッティングしてくれた。それがきっかけで『白鳥の湖』に出演することになった」と語った。また、『白鳥の湖』に何度も足を運んでいる佐藤は、マシュー・ボーンから「オフィシャル・ストーカー」と呼ばれたエピソードを語り、「この作品に携わる人たちは、自分が感動したからみんなに観せたいという熱意を原動力にやっている。これほど幸せな作品はない」と話した。

トークイベントに登壇した首藤康之(右)と佐藤友紀(左)
「多くの『白鳥の湖』があるが、これほど音楽で嗚咽が出る『白鳥の湖』はない。チャイコフスキーは本当はこういうものを表現したかったんじゃないかというものがそのまま形になっている」と2人が語るマシュー・ボーンの『白鳥の湖』。新演出版のみどころを聞かれた首藤は「毎回、マシューはダンサーに合わせて振り付けを変えているが、今回は大きく変わった印象。これまではアクトに重きを置いていたが、今回はダンスに重きを置いている」とコメント。
王子役のリアム・ムーアは12歳のときに『ビリー・エリオット』に出演してキャリアをスタートさせたが、当時、首藤も佐藤もその舞台を観ており、そのリアムが王子役として『白鳥の湖』に出演するようになったことに感慨深げ。
佐藤から『白鳥の湖』にまた出演する気はないかと聞かれた首藤は、「若い人に演じて欲しい」としながらも、執事役を演じるのはと聞かれると、「執事役ならいいかも」と笑って答え、世界で唯一、スワンと王子を演じた首藤が演じる執事が観られることに期待した客席からは拍手が巻き起こった。
奇才が創り上げた誰も観たことのない『白鳥の湖』を、是非この機会に映画館のスクリーンでご堪能いただきたい。
マシュー・ボーンIN CINEMA/白鳥の湖
https://matthewbournecinema.com/
演出・振付:マシュー・ボーン
舞台・衣装デザイン:レズ・ブラザーストン
照明:ポール・コンスタンブル
音響:ケン・ハンプトン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
出演:
スワン、ストレンジャー:ウィル・ボジアー
王子:リアム・ムーア
女王:ニコル・カベラ
ガールフレンド:カトリーナ・リンドン
執事:グレン・グラハム
撮影:2019年サドラーウェルズ劇場
上映時間:127分(インターバルなし)
提供:MORE2SCREEN
配給:東北新社
配給協力:dbi inc.
10月25日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA(恵比寿ガーデンプレイス内)をはじめ全国順次公開