2019 / 12 / 18
ビシュコフ&コンセルトヘボウ「クリスマス・コンサート2018」
≪おススメコンサート≫
クラシカ・ジャパンが自信をもっておすすめするコンサート。
2019年12月放送のラインナップから今回は、ビシュコフ&コンセルトヘボウ「クリスマス・コンサート2018」をご紹介します。
毎年恒例のコンセルトヘボウ「クリスマス・マチネ・コンサート」。2018年はクリスマスの定番『くるみ割り人形』。本作を得意とするビシュコフ指揮で円熟の美演を
アムステルダムで毎年クリスマスの午後に開催される、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団による「クリスマス・マチネ・コンサート」。
2018年はクリスマスの定番、チャイコフスキーのバレエ組曲『くるみ割り人形』全曲。名曲の詰まった宝箱のような、幸福感でいっぱいになる不朽の名作です。
指揮はセミヨン・ビシュコフ。キャリアの早い段階でベルリン・フィルとこの全曲を録音するなど、『くるみ割り人形』を深く愛し、得意としている指揮者と言えるでしょう。
今回は何といっても、コンセルトヘボウ管の美しい音色がとにかく魅力的。ビシュコフはオーケストラを煽ることなく落ち着いた流れを作りながら、あたたかくふくよかな響きでニュアンスに富んだ演奏を展開。バレエはなくとも、作品と演奏のすばらしさだけで十分にストーリーを楽しませてくれます。

(c)Milagro Elstak
「雪片のワルツ」では少年少女の合唱も清らかに響かせます
ビシュコフも振りながら幸せそうな表情を見せ、チャイコフスキーの魔法のようなハーモニーと変幻自在の音色を巧みに聴かせながら、名旋律の数々を楽しく、かつ感動的に聴かせてくれます。
第1幕後半のスペクタクルな場面も上品さを保ちながら雄大に盛り上げ、最後の「雪片のワルツ」では少年少女の合唱も清らかに響かせます。
この後には拍手も休憩も入らず、チューニングし直してそのまま第2幕に。
ディヴェルティスマンの楽しい曲の数々も、品の良い演奏が際立ち、「花のワルツ」や「パ・ド・ドゥ」のノーブルな美しさもすてき。
大団円のフィナーレまでじっくりとメロディを堪能させてくれる、美麗な名演が実現しました。
[演目] ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』Op.71a
[指揮] セミヨン・ビシュコフ
[演奏] ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、オランダ国立児童合唱団&少年合唱団
[収録] 2018年12月25日 コンセルトヘボウ(アムステルダム)
[映像監督] ディック・クィジズ
初回放送日:12月20日