2020 / 10 / 31
ティーレマン&ブロンフマン「ウィーン・フィル定期演奏会2015」
≪おススメコンサート≫
クラシカ・ジャパンが自信をもっておすすめするコンサート。
2020年11月放送のラインナップから、今回はティーレマン&ブロンフマン「ウィーン・フィル定期演奏会2015」をご紹介します。

(c)Terry Linke
2015年、ウィーン楽友協会での定期演奏会から、緩急自在な陶然とした『悲愴』
ブロンフマンのゴージャスなサウンドが炸裂するリスト。
恒例となっているウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の来日公演「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン」。
番組は、2015年12月にウィーンでティーレマンが指揮した定期演奏会の模様をお届けします。
ティーレマンは2000年10月の定期演奏会のリヒャルト・シュトラウス『アルプス交響曲』でウィーン・フィルを初めて指揮しました。
その後の両者の関係は良好で、すでに100以上の公演を指揮しており、2019年の「ニューイヤーコンサート」を指揮。
また、ウィーン国立歌劇場でも、開場150周年当日の記念公演『影のない女』(R・シュトラウス)の指揮を任されるなど、いまやウィーン・フィルに欠かすことのできない指揮者の筆頭格となっています。

(c)Terry Linke
ウィーン・フィルの深い響きと、緩急自在にメリハリをつけたティーレマンの個性的なドライヴ
この日のメイン・プログラムはピョートル・チャイコフスキーの交響曲第6番『悲愴』。
ティーレマンといえばワーグナーやR・シュトラウス、あるいはベートーヴェンなどのドイツ音楽のスペシャリストとして屈指ですが、ロシアのロマン派音楽の中でも、西欧の音楽に範を求めたチャイコフスキーとは相性がいいようです。
ウィーン・フィルの深い響きと、緩急自在にメリハリをつけたティーレマンの個性的なドライヴが、じつに陶然とした『悲愴』を作り上げています。
イェフィム・ブロンフマンをソリストに迎えてのフランツ・リストのピアノ協奏曲第2番では、ブロンフマンの巨躯から繰り出されるゴージャスなサウンドの超絶技巧が圧巻。
ブロンフマンもまた、11月にウィーン・フィルとともに来日します(オロスコ=エストラーダとの共演によるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番)。
じつはティーレマンとブロンフマンは、2016年11月に「ザルツブルク・イースター音楽祭 in Japan」でシュターツカペレ・ドレスデンとベートーヴェンの協奏曲を演奏する予定でしたが、ブロンフマンの急病でキャンセル。
日本では幻となった両者の共演をお楽しみください。
[演目]カール・マリア・フォン・ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲、フランツ・リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調 S.125、ロベルト・シューマン:『ウィーンの謝肉祭騒ぎ(幻想的絵画)』op. 26より第2曲「ロマンツェ」、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 op. 74『悲愴』
[指揮]クリスティアン・ティーレマン
[演奏]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)
[収録]2015年12月12、13日ムジークフェラインザール(ウィーン)
[映像監督]ロベルト・グムリヒ
放送日:11月1日 他