2018 / 05 / 01
牧阿佐美バレヱ団『ライモンダ』
【オデット】
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©️鹿摩隆司
マリウス・プティパ最後の大作である『ライモンダ』は、中世ヨーロッパを舞台に貴族の姫ライモンダと、彼女の婚約者ジャン・ド・ブリエンヌ、サラセン人アブデラクマンの男性二人をめぐる愛の物語だ。ヨーロッパの宮廷舞踊、サラセン(イスラム世界)のエキゾチックなダンス、幻想的なバレエ・ブランとダンスはバラエティに富み、ストーリーは明快で古典バレエの真髄を堪能できる。
貞淑なライモンダと十字軍の騎士ジャン・ド・ブリエンヌ、エキゾティックで野性味溢れるアブデラクマンは2キャスト組まれている。6月9日は青山季可、清瀧千晴、菊地研、6月10日は日髙有梨、ラグワスレン・オトゴンニャム、塚田歩。清瀧と日髙、オトゴンニャムは、全幕上演でのこの作品は初演となるので、大いに期待したい。
牧阿佐美バレヱ団は『ライモンダ』を1979年に日本初演したカンパニーだ。『ライモンダ』の全幕上演は最近あまりなく、同バレエ団も10年ぶりとのこと。グラズノフの音楽は絶妙に心地よく、さらに映画『バットマン』『A.I.』の衣裳を手がけたボブ・リングウッドによる美しい衣裳も見どころだ。古典バレエの傑作の全幕上演、お見逃しなく。(結城美穂子)
日時:2018年
6月 9日(土)15:00開演予定、6月10日(日)14:30開演予定
<全2回公演>上演時間 約3時間(休憩2回含む) 会場:文京シビックホール 大ホール