2018 / 10 / 04
スペイン国立バレエ団~創立40周年記念公演~

「アレント」 ©Maria Alperi
1978年の創設以来、スペイン舞踊最高峰の舞踊団として世界中を熱狂させてきたスペイン国立バレエ団が、10月に3年ぶり待望の来日を果たす。スペイン舞踊には、フラメンコをはじめ、エスクエラ・ボレーラ、クラシコ・エスパニョール、民族舞踊と4つのジャンルがあるが、本公演ではそれらをすべて網羅。期間中は前半と後半でプログラムを変え、AプロとBプロの2種類のプログラムで臨む。
Aプロでは、前回の来日公演で観客を興奮の渦に巻き込んだ傑作「アレント」を披露。ため息が出るほどまでに美しいエレガントな舞いを中心に、時に群舞で圧倒的な存在感を見せつける。他にも複雑なステップで魅せる「サラサーテのサパテアード」や、クラシックな様式美とカスタネットの掛け合いが見事な「エリターニャ」など、見応え十分なプログラムが用意されている。大判のショール(マントン)を使った「マントンのソレア」も、伝説の名演を現代に甦らせた演目として見逃せない。
Bプロの見どころは、難易度の高い技術を必要とする民族舞踊ホタが堪能できる「ビバ・ナバーラ」だろう。常にジャンプをしながら複雑な脚さばきをし、その間にカスタネットも演奏するというエキサイティングな舞いに、会場にいる誰もが目を奪われるに違いない。Bプロでは、「ボレロ」や「セビリア組曲」といった日本でもおなじみの演目も用意されているので、舞踏ファンならずとも楽しめるのではないだろうか。
芸術監督としてこれらのプログラムをまとめるのは、フィギュアスケートのステファン・ランビエールやハビエル・フェルナンデスの振付でも知られる天才、アントニオ・ナハーロ。創立40周年にふさわしい圧巻のパフォーマンスを、ぜひこの目に焼き付けたい。
クラシカ・ジャパン編成部 井手朋子
スペイン国立バレエ団2018年日本公演
会場:東京文化会館大ホール
●Aプログラム
10月19日(金)19:00/20日(土)13:30、17:30/21日(日)13:30/22日(月)13:30開演
「エリターニャ」(日本初演)振付:アントニオ・ルイス・ソレール/音楽:イサーク・アルベニス
「アントンのソレア」(「サグアン」より)振付:ブランカ・デル・レイ/音楽:ヘスース・トーレス
「サラサーテのサパテアード」振付:アントニオ・ルイス・ソレール/音楽:パブロ・サラサーテ
「アレント」振付:アントニオ・ナハーロ/音楽:フェルナンド・エゴスクエ
●Bプログラム:10月26日(金)19:00/27日(土)13:30、17:30/28日(日)13:30開演
10月26日(金)19:00/27日(土)13:30、17:30/28日(日)13:30開演
「カンティーニャス・デ・コルドバ」(「サグアン」より)振付:メルセデス・ルイス/音楽:ヘスース・トーレス
「ビバ・ナバーラ」振付:ビクトリア・エウヘニア/音楽:ホアキン・ラレグラ
「ボレロ」振付:ラファエル・アギラール/音楽:モーリス・ラヴェル
「セビリア組曲」(新バージョン)振付:アントニオ・ナハーロ/音楽:ラファエル・リケーニ、ミゲル・リベラ、ディエゴ・ロサーダ
お問合わせ:チケットスペース Tel03-3234-9999 https://www.spain-ballet.com/