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ヴェルビエ音楽祭のアンドラーシュ・シフ
初回放送 4月19日(木) 21:00~22:45
アンドラーシュ・シフがピアノと指揮で登場。得意のベートーヴェンとバッハで、音楽する 歓びに満ちた演奏をご覧いただく。近年は指揮活動も行い、ベルリン・フィルにも客演し ている。この番組は、シフの指揮とピアノの両面を味わえるのが魅力。バッハとベートー ヴェンの2曲のピアノ協奏曲では弾き振りし、『皇帝』では気負うことなく神々しい微笑 をしながら、神々がダンスするような清らかで弾力ある音楽を奏でる。ハイドンのユー モアに溢れた佳曲「交響曲第88番」では指揮に専念し、瑞々しい音をオーケストラから引き出している。終楽章の白熱の快速演奏は爽快。オーディションで選ばれた30歳未満の若者たちで構成されたヴェルビエ祝祭管弦楽団は自発性を発揮し、コンサートマスターを中心に身振り大きく、目と身体使ってアンサンルする姿が微笑ましい。
[演目]J・S・バッハ:ピアノ協奏曲第1番ニ短調BWV.1052、ハイドン:交響曲第88番ト長調Hob.I:88、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73『皇帝』、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16番ハ長調K.545~第1楽章、J・S・バッハ:イタリア協奏曲ヘ長調BWV.971~第1楽章
[ピアノ&指揮]アンドラーシュ・シフ
[演奏]ヴェルビエ祝祭管弦楽団
[収録]2016年7月28日サル・デ・コンバン(ヴェルビエ、スイス)「第23回ヴェルビエ音楽祭」
初回放送 4月5日(木) 21:00~23:00
アンドラーシュ・シフが、1999年に自ら創設した室内オーケストラ「カペラ・アンドレア・ バルカ」を率いて、ウィーンで活躍したベートーヴェン、シューベルト、モーツァルトを演 奏した2015年「モーツァルト週間」公演。この音楽祭は1956年以来、モーツァルト の誕生日1月27日を挟んで約10日間にわたってモーツァルトの故郷ザルツブルクで 開催され、“冬のザルツブルク音楽祭”としても親しまれている。彼が弾き振りする楽し さ面白さはまさに映像ならでは。その卓越したテクニックと、明晰で知的、でも遊び心 あふれるシフの魅力が堪能できる番組。なお、彼の奥方である日本人ヴァイオリニス ト塩川悠子も第1ヴァイオリンで弾いている。
[演目]ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15、シューベルト:交響曲第5番変ロ長調D.485、モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482
[指揮&ピアノ]アンドラーシュ・シフ
[演奏]カペラ・アンドレア・バルカ
[収録]2015年1月モーツァルテウム大ホール(ザルツブルク)「モーツァルト週間2015」
シフはバッハ、モーツァルト、シューベルトなど実に沢山の演奏会、録音を行ってきたが、 ベートーヴェンはあまり弾かず、「40歳になるまではベートーヴェンは弾かない」と語った ことがあるほど、慎重に自らの音楽の、そして精神の熟成を待っていた。この番組では ハイドンとベートーヴェンの最後のピアノ・ソナタを弾く。ハイドンのソナタをシフは実に愉 しそうに演奏し、その気品ある音色にも癒される。ベートーヴェンは技巧とそれ以上の精 神性が求められる思索的な音楽。この番組では、シフの弾き始め前の精神集中の緊 迫感が視聴者を惹きつけ、ベートーヴェンの世界に誘う。ピアニッシモでの一つ一つの音の純度の高さは絶品。
[演目]ハイドン:ビアノ・ソナタ変ホ長調Hob.XVI:52,Op.92、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調Op.111
[ピアノ]アンドラーシュ・シフ
[収録]2015年7月21日ヴェルビエ教会(ヴェルビエ、スイス)「第22回ヴェルビエ音楽祭」