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バレエ・アム・ライン初来日公演記念!今最も旬なバレエ振付家、マーティン・シュレプファーがアム・ラインと『白鳥の湖』を語る【前編】

 スイス出身のマーティン・シュレプファーは、今最も熱い視線が注がれている振付家だ。2009年にドイツ・ライン歌劇場のバレエ・カンパニーであるバレエ・アム・ラインの芸術監督兼首席振付家に就任後、同団の実力向上とレパートリーの拡充を大胆に推し進め、ヨーロッパ屈指の名門バレエ団に育て上げた。2018年には、マニュエル・ルグリの後任として2020/21年シーズンからウィーン国立バレエ芸術監督を任されることが発表され、鬼才のさらなる躍進が期待される。  クラシカ・ジャパンでは、9月に行われるバレエ・アム・ラインの初来日公演を記念して、特別番組を放送。公演に先駆け、シュレプファーのインタビュー記事をお届けする。 バレエ・アム・ラインについて ──2009年からバレエ・アム・ラインの芸術監督をされていますが、どのような改革が行われて今があるのでしょうか?  私がアム・ラインに来る前は、ライン・ドイツ・オペラのバレエ団という名前ですでに大きな成功を収めていました。劇場も変わらず、デュッセルドルフとデュースブルクで行うこと、デュッセルドルフ・フィルハーモニーとデュースブルク・シンフォニカという2つのオーケストラでやることも変わりません。  私が来てから変わったことは、アーティスティックな状況の変化です。新しくバレエハウス(5つのスタジオ、3000平方メートルの大きな建物)を作ったこと、そしてカンパニーの名前が変わりました。美徳の部分を変えたと言えるのではないでしょうか。純粋なダンスに目を向けたというのは、決してストーリー性があるバレエをしないとか、嫌いというわけではありません。アーティスティックな観点からの変革を続けてきたことで、我々のカンパニーに対する外からの評判や印象が変わったのではないでしょうか。 ──バレエハウスが出来て、具体的に変わったことはありますか?  大きなバレエスタジオが5つありますので、複数の作品を平行して稽古することができます。ダンサーのためだけでなく、事務局チームのためのオフィススペースもたくさん作ることができました。リラックスできるキッチンも作り、静かに過ごせるリラックスルームやサウナもあります。マッサージや治療を受けられる部屋もあります。トレーニングジムもあり、ダンサーたちをきちんと受け入れられる準備が整っています。  バレエは精神と身体の距離感が近いので、それを開放できるようなスペースを作ることができて、精神的に良い結果をもたらしています。また、本番と同じサイズの舞台でリハーサルが出来ますので、それもとても良い条件です。オペラハウスの中には、私たちのためのスペースがなかったので、これは必要なことでした。 2018年に作られた新作『白鳥の湖』について ──これまで膨大な数の『白鳥の湖』が作られてきましたが、この時代に新たに『白鳥の湖』を作ろうと思った理由は?  私個人として大型の古典的な作品を取り扱うということをずっとテーマにしていたのですが、その準備に3、4年は必要だと思っていました。『白鳥の湖』にするか『眠れる森の美女』にするか迷っていて、初めは『眠れる森の美女』の方がストーリーを抽象的に表現できるので、その方が自分に合っていると思ったのです。ですが、私は抽象的なものが好きなのと同時に、人間関係を心理的に見ていく作業がとても好きなので、やるならば『白鳥の湖』かなと思っている時に、小澤征爾が指揮するチャイコフスキー原典版の録音を聴き、倒れてしまうぐらいの衝撃を受け、それが最後の決め手になりました。  小澤征爾の『白鳥の湖』はとても不思議で、ダンスにフォーカスしていないのに、彼の録音を聴いた時、ものすごくドラマを感じるダイナミックな音だと感じました。これまでの『白鳥の湖』の音楽のように幅広くどっしりとした感じではなく、テンポがスピーディな感じで、この(小澤征爾のテンポ)方向でいこうということになりました。リブレット(台本)はオリジナルを使っているので、プティパ・イワノフ版とは違うのですが、オリジナルは登場人物が多いんですね。なので、新しく演出していくにはこの音楽がいいのではないかと確信しましたし、私の場合、まず音楽が一番なので、そこからインスピレーション受けました。 ──オリジナル・リブレットというのはご自身で書かれたものということですか?  私が書いたものという意味ではなく、改編される前の初版台本のことです。オリジナルは登場人物が多いのですが、最初に作られたモスクワの1つ目と2つ目の作品は、チャイコフスキーの音楽を彼の意図に反して切り貼りをしてしまったため失敗に終わりました。その後徐々に変化が加えられ、1895年サンクトペテルブルクでプティパとイワーノフによって成功を収めますが、これも黒鳥の音楽をチャイコフスキーは元々1幕で書いていたものを3幕で使ったりして変えています。  私はオリジナルを大切にしたかったので、チャイコフスキーが求めた、創造したストーリーと音楽を使って、演出もオリジナルを忠実に再現したかったのです。オリジナルでは登場人物にオデットのお祖父さんが出てきたり、オデットの継母が悪役で登場します。オリジナル以外ではロットバルトは悪役として描かれていますが、本当は悪い魔女なのはオデットの継母であって、ロットバルトは継母の言うとおり魔法を遂行するだけの人であったりします。私にとって大事だったのは、新しく作るのであれば、今まで成功しているプティパとイワーノフのコピーだけは避けたかった。それは意味のない演出になってしまうと思ったので、やるのであれば一から新しくしたかったのです。 ──舞台の映像を拝見しましたが、複雑な人間関係だけれども衣装が似ていたり、髪型が似ていたり、 “お祖父さんならお祖父さんらしい衣装”という敢えてわかりやすいかたちではなく、均一なかたちにされた意図は?  役割はわりとクリアになっていると思います。お祖父さんの役柄だからお祖父さんらしい衣装を着せて、お祖父さんらしく動かすということはしません。モダンダンスの作品を作る私としては、ダンサーはダンサーであって、そのダンサーが役を踊るという基本的な考えがあります。もちろん物語を描くのですが、クリアに心理的に見せようとしています。日本語で言う“行間”でしょうか。“間にある空間”を大事にしています。お客さんにも想像してもらいたいので想像できる“空間”を残しています。ですので、あまり具体的に表現していないというところもあります。  例えば、『白鳥の湖』は日中は白鳥で夜になると女性になるという設定ですが、私の演出では裸足であることで彼女たちが自然体であることと同時に魔女のもとにさらされる無防備な女性たちだということを表現しています。1幕と3幕の王宮のシーンではトウシューズで踊るダンサーが登場しますが、それは靴を履くということで伝統的な王宮での暮らしやルールを表現しています。また、白鳥の中で唯一オデットがトウシューズで踊ります。オデットは祖父に守られているため、(ほかの白鳥とは)違うステータスを持つ、いわば冠の代わりとなるシンボルとしてトウシューズを使用しているのです。 ~インタビュー【後編】へ続く~ バレエ・アム・ライン初来日公演 マーティン・シュレップァー演出『白鳥の湖』 東京公演:2019年9月20日(金)18:30、21 日(土)11:30、18:30 Bunkamura オーチャードホール 兵庫公演:2019年9月28日(土)15:00 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO 大ホール 出演:バレエ・アム・ライン(ライン・ドイツ・オペラ バレエカンパニー) 演出:マーティン・シュレップァー(バレエ・アム・ライン芸術監督/振付家) 指揮:小林資典(ドルトムント市立オペラ 第一指揮者) 演奏:シアターオーケストラトーキョー(東京公演)/大阪交響楽団(兵庫公演) お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00) 東京公演チケットに関するお問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00~18:00) 公式HP https://ballettamrhein.jp/ 関連情報 ~放送情報~ ■ポートレート「振付家マーティン・シュレプファー」 【放送日時】 9月16日(月・祝)21:00~22:35、ほか ■シュレプファー&バレエ・アム・ライン『白鳥の湖』 【放送日時】 9月23日(月・祝)21:00~23:30、ほか https://www.classica-jp.com/feature/201909/06.html ~コラム&インタビュー~ もうひとつの『白鳥の湖』~バレエダンサーにしか踊れないコンテンポラリーダンス~海野 敏(東洋大学教授・舞踊評論家)

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バレエ・アム・ライン初来日公演記念!今最も旬なバレエ振付家、マーティン・シュレプファーがアム・ラインと『白鳥の湖』を語る【後編】

 スイス出身のマーティン・シュレプファーは、今最も熱い視線が注がれている振付家だ。2009年にドイツ・ライン歌劇場のバレエ・カンパニーであるバレエ・アム・ラインの芸術監督兼首席振付家に就任後、同団の実力向上とレパートリーの拡充を大胆に推し進め、ヨーロッパ屈指の名門バレエ団に育て上げた。2018年には、マニュエル・ルグリの後任として2020/21年シーズンからウィーン国立バレエ芸術監督を任されることが発表され、鬼才のさらなる躍進が期待される。  クラシカ・ジャパンでは、9月に行われるバレエ・アム・ラインの初来日公演を記念して、特別番組を放送。公演に先駆け、シュレプファーのインタビュー記事(後編)をお届けする。 ※【前編】はこちらをご覧ください。 これまでの『白鳥の湖』との違い ──『白鳥の湖』を作る段階で、オリジナル版の音楽や演出を大事にされたり、お客さんが想像できるようにされているとのことですが、それ以外でこれまで上演されてきたクラシックバージョンと違うところやこだわりは?  私はマーラーのシンフォニーにバレエを付けたり、ブラームス『ドイツ・レクイエム』、モダンなところで言うとジェルジ・リゲティなどの音楽に振付しています。音楽としては存在しているが、バレエとしては存在していないものに振付しているので、わりと自由に仕事をしています。現代(コンテンポラリー)ダンスの振付家としては、トウシューズを使う数少ない振付家だと思っております。私が特に大事にしているのは、私は現代の振付家で、現代の我々の生きている世界と常に関係性があるもの、私たちの今の生活と関連性があるようにすることを心掛けています。  『白鳥の湖』の台本は幾重の層で出来ていて、第1幕目と第3幕目には現実でも起こり得るエピソードがあります。王子は王家継続のために結婚することを母から迫られます。結婚させたい母と結婚したくない息子の対立といったヒューマンドラマです。これをロマンティックと感じる人もいるでしょうが、私はそうは感じません。彼が相手を愛しているか否かに関係なく結婚を強いられるのです。普遍的な人間の葛藤の話です。友人も誰も彼を救うことはできません。  この絶望的な知らせを聞き、彼は白鳥の狩りに出ます。そして現実逃避のため、空想によって第2幕となるファンタジーの世界に舞い込むのです。この解釈は観客の想像力にお任せしますが……ここでおとぎ話の要素が出ます。善と悪の永遠の戦い、死より強い愛の存在……素晴らしいドラマの要素があります。私はバレエを演劇のように作るよう心掛けています。そして緻密で、いつも主人公を近くに感じるようにしています。 ──シュレプファーさんの『白鳥の湖』を観て、現代におけるパワーバランスのようなものを感じましたが、そういうところで現代の私たちを惹きつけたいと思われますか?  まさにその通りで、私が大事にしているのは“心理が本物であること”です。現代の私たちが心理的に共感できること、それが絶対大切だし忘れてはいけないことなのですが、この物語はメルヘンでもあるんですね。例えば、大都市を舞台に『白鳥の湖』の演出をするのはあまりに現実とかけ離れた馬鹿げたアイデアだと思うのですが、人との関連性は大切です。それと私の作品の中では女性はいつも強く、女性が弱い作品は1つもありません。 ──『白鳥の湖』はスピーディで動きもめまぐるしいですが、シュレプファーさんの振付をこなすために、ダンサーに特別に求めているものは?  できる限り私自身がカンパニーのレッスンをすることを心掛けております。私のレッスンというのはとても独特なものだと思いますが、常識外れではない。音楽のダイナミックさに合わせて素早く激しく動くことを求めています。私のカンパニーのダンサーは、体格も違うし国籍も多種多様です。日本人では加藤優子さんという素晴らしいダンサーがいて、彼女は47歳ですが偉大なアーティストです。色々な年齢の方もいます。私の作品は身体への要求は高いと思いますが、振付はいつもハーモニー(調和)なものではなく、私自身ヨーロッパ人なのでレジスタント(抵抗性)も好きですし、舞台上でのフリクション(衝突)を大事に思います。舞台上では、ハーモニーたっぷりな作品よりドラマがある方が面白いものになりますね。 ──フリクションがあったりするのは、現代の社会を反映しているから?  人生とは衝突の連続ですよね。ハーモニーを得るためにも衝突は必要ですし、人と人との出会いもアクションという意味では衝突ですが、私にとって大事なのは人間と人間の間に起こる心理をどう表現するかです。白と黒の間の距離がどうなっているか、そういった要素でダンスの仕事をしています。  『白鳥の湖』もストーリーで言うと上手に物語が展開するわけではないですが、お客さまがストーリー性のあるダンスをなぜ好むのかというと、ストーリーがあるとダンスを理解した気になりやすいからじゃないでしょうか。本当のところはどうなのかわかりませんが……。ですが、私自身も色々なジャンルの書物を読んで勉強し、社会的、政治的、文化的部分が現代に繋がるように努力はしています。『白鳥の湖』よりもマーラーの『交響曲第7番』などの方が政治的要素に繋げやすいなどはありますが。  マーラーは社会的マイノリティなことを取り上げていて、音楽もユダヤですし、私は好きですが『白鳥の湖』とは違います。例えば、ジークフリート王子は結婚しなければならないという部分で、そこを美しく語るのではなく、実際の人生でも結婚したくない相手と結婚しなければならないこと、それを命令してくる母親とはうまくいかない、だからそこを美しく描くのではなく、衝突させます。 ──オリジナルのチャイコフスキーの意図に近い音楽で構成されているとのことですが、小澤征爾の音楽もチャイコフスキーの意図に近いものですか?  まさにその通りで、小澤征爾の音楽はチャイコフスキーが書いたテンポを忠実に再現しているのと、チャイコフスキーの順番どおりに録音されている。私は小澤征爾の大ファンです。 ──そういう意味で、今回の作品はチャイコフスキー・オリジナル版を用いた『白鳥の湖』と言えますか?  そうですね。そしてオリジナル・リブレットを用いた『白鳥の湖』と言えます。現代の作品なので私もカットはしましたが。何をカットしたかというと、最初のそれぞれの国を代表するダンス部分で、王宮というのは私の舞台では作らなかったので合わないと思い、やむを得ずカットしましたが順番は変えていません。 バレエに対する考え ──しばしば「演劇的」と評されることがあるようですが、それについてはどうお考えですか?  そのように評されても構いません。ダンスは演劇ですから。しかしダンスは抽象的に表現される傾向があります。今日のダンスは人間が生み出す芸術としての意見や見解、色彩、そして知性的で感情的な動機とアイデンティティーが必要だと感じています。個人的には飾りもののようなダンスやバレエには少し飽き飽きしていますが……こういうことを言うので私のことをとても感情的でインテリで難解だと感じている人もいるでしょうね。 ──バレエにおける「古典(classic)」と「現代(modern, contemporary)」の融合についてお聞かせください。  クラシカル、ネオクラシカルとコンテンポラリー・ダンスを区別するのはやめましょう。重要なのは、それが良いものであるか、芸術的なビジョンを持っているか、観る者の心を揺 さぶって変化させられるかということです。音楽やドラマ、文学の世界にはこのような区別はありません。古典がモダンに反対し、逆も起こるのはダンスの世界のみです。私たちはもう少し大人になってこの偉大な芸術を守りましょう。今日創造されている芸術はすべてコンテンポラリーであるはずです。しかしながらこれは内的な取り組みの問題であって、振付師がバレエシューズを使うかどうかの問題ではありません。モダニズムは頭の中にしか存在しないのです。 今後の展望と初来日について ──2020年からはウィーン国立バレエ団芸術監督にご就任なさいますね。今後の展望や挑戦についてお聞かせください。  アーティストとしての道は続きます。自分らしいまま、自分のビジョンに誠実でありたいと思います。そうでないと感覚やパワーを失ってしまいます。ウィーンでの仕事はエキサイティングで素晴らしい一歩です。とても尊敬しています。そして芸術を守り、育てる大きな責任を感じています。ウィーンは世界でも数少ない本当の芸術の都です。そこで働き住むことができるのはとても幸運だと思っています。 ──初来日に際して、どのようなことを期待しますか?  日本の観客とどのようにコミュニケートできるか楽しみです。日本の人々と繋がり、会話をし、国や文化を超えて、人生についての本質的な問いやお互いに共通する何かを見つけられれば嬉しいです。それが私にとって最高の芸術が成し得ることなので。 ──日本の観客へメッセージをお願いします。  今回の日本公演は、私にとってとてもエキサイティングなことです。長年私のカンパニーと共に日本を訪れ、私たちの芸術を紹介したいと願っていました。日本はダンスにとって重要な場所です。素晴らしい舞踏作品はすべて日本を訪れています。日本という国とそこに 住む人々にはとても親近感を感じますし、光栄に思うとともに謙虚な気持ちになります。また、美味しい日本食も楽しみにしています! バレエ・アム・ライン初来日公演 マーティン・シュレップァー演出『白鳥の湖』 東京公演:2019年9月20日(金)18:30、21 日(土)11:30、18:30 Bunkamura オーチャードホール 兵庫公演:2019年9月28日(土)15:00 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO 大ホール 出演:バレエ・アム・ライン(ライン・ドイツ・オペラ バレエカンパニー) 演出:マーティン・シュレップァー(バレエ・アム・ライン芸術監督/振付家) 指揮:小林資典(ドルトムント市立オペラ 第一指揮者) 演奏:シアターオーケストラトーキョー(東京公演)/大阪交響楽団(兵庫公演) お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00) 東京公演チケットに関するお問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00~18:00) 公式HP https://ballettamrhein.jp/ 関連情報 ~放送情報~ ■ポートレート「振付家マーティン・シュレプファー」 【放送日時】 9月16日(月・祝)21:00~22:35、ほか ■シュレプファー&バレエ・アム・ライン『白鳥の湖』 【放送日時】 9月23日(月・祝)21:00~23:30、ほか https://www.classica-jp.com/feature/201909/06.html ~コラム&インタビュー~ もうひとつの『白鳥の湖』~バレエダンサーにしか踊れないコンテンポラリーダンス~海野 敏(東洋大学教授・舞踊評論家)

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バレエ・アム・ラインの日本人ダンサー、中ノ目知章が9月の初来日公演に向けてシュレプファー版『白鳥の湖』の魅力を語る!

 ドイツのカンパニー、バレエ・アム・ラインによる待望の初来日公演が、9月に東京と兵庫で開催される。公演に先立ち、所属ダンサーの中ノ目知章(なかのめ ともあき)が、マーティン・シュレプァー振付による『白鳥の湖』の魅力について語った。 バレエ・アム・ラインの『白鳥の湖』 ──バレエ・アム・ラインというバレエカンパニーの特徴について教えてください。  バレエカンパニーとしての環境が全て整っていること。バレエ・アム・ラインにはバレエスタジオが5つあり、サウナやジム、身体のメンテナンスを受けられる場所が全て整っています。また、カンパニーのレパートリーが充実していることも特徴の1つではないでしょうか。その中でもやはりアム・ラインの芸術監督であるマーティン・シュレプファーのレパートリーがみんな一番好きです。  監督のシュレプファー自身が週に1回レッスンの指導をするということは今までのカンパニーではなく、実際に手本を見せて教えてくれるので、今までのカンパニーよりも格段に成長できていると感じます。 ──バレエ・アム・ラインの『白鳥の湖』の特徴とは?  クラシックは綺麗に踊らなければならないですし、『白鳥の湖』といえば白いチュチュという印象を持っている方が多いと思いますが、 マーティンが見せたかったのは“陰と陽”の美しさです。人それぞれに必ずあるであろう“陰と陽”の心理的な部分を映して見せていることが特徴だと思います。  振付の時にシュレプファーから役についての振付の細かい説明は一切なく、指導の際には内側から出てくる感情をしっかりと引き出して踊って欲しいと強く求められています。つまり登場人物のキャラクターの表面的なところではなく、ダンサー自身の内面から出てくる感情をその役の心理に当てはめるように作られています。出演者1人1人、1つ1つの役割に特徴がある。“個性”を出して踊らなければいけないというところが、この作品に限らずシュレプファーが大切にしているモットーだと思います。  また、シュレプファー版の『白鳥の湖』は初版台本にのっとっています。例えばオデットを守る祖父役やオデットを苦しめる継母役が登場します。“善と悪”や“陰と陽”を表現していることがよく分かる部分とも言えるでしょう。 ──マーティン・シュレプファー版の《白鳥の湖》を一言で表すならば?  「白鳥の湖という物語の奥深いところを見ることができる」ということでしょうか。 “ただ観て終わる”というのではなく、“観て考える”ということをお客様に委ねているところがあります。オデットとジークフリートのクライマックスも、観た人の解釈に委ねられているでしょう。 ──シュレプファーの指導とは?  シュレプファーは普段のレッスンでも全力で踊ることを求めてきます。他のバレエカンパニーでのレッスンは作品を踊るためのウォームアップでしたが、シュレプファーのレッスンでその概念が覆されました。バレエというと“綺麗に踊ること”が求められがちですが、彼は綺麗に踊るというよりも限界への挑戦や筋肉の使い方を意識した実用的なレッスンをしてくれます。  毎日フルMAXで踊ることの積み重ねで、舞台に立った時にも作品の演出・振付を全力で出すことができていると思います。“舞台の上でリスクを冒すことを恐れないで欲しい。失敗してもいいから全力で踊って欲しい”という気持ちがシュレプファーにはあります。また、日頃から私たちは「パーソナリティ(個性)を意識しろ」と言われています。ですから、普段のレッスンからパーソナリティを出していくことを大切にしています。 中ノ目さんが踊る継母の側近役について ──今回の《白鳥の湖》で中ノ目さんが踊る継母の側近役とは?  『白鳥の湖』の中の悪役として有名なのはロットバルトやオディールですが、シュレプファーはロットバルトを操るオデットの邪悪な継母に焦点を当てています。僕はその継母の側近役を踊ります。僕自身髪の毛も黒いですし、陰の部分を視覚的にも引き出せるキャスティングかなと思います。側近役という悪役を悪く見せるというより、自分の中にある“陰”を意識して、内から出てくる“悪”を見せることを大切にしています。 音楽と登場人物 ──音楽はオリジナル版ですが、これまで踊ってきた白鳥の湖とは異なる部分について教えてください。  振付と音楽が合っていること。シュレプファーが刺激を受けた小澤征爾さんが指揮したボストン交響楽団とのオリジナル版『白鳥の湖』の CD はかなりテンポが速く、そのテンポを使っているんだろうなと思います。『くるみ割り人形』や『眠れる森の美女』などの有名なストーリーバレエに振付をしてこなかったシュレプファーが、今回『白鳥の湖』を手掛けたということは、小澤征爾さんの音源がよっぽど衝撃的だったのではないでしょうか。今回の指揮者である小林資典さんも、ドイツのドルトムントで活躍されている方です。ドイツで活躍されている日本人の指揮者と 一緒に日本で仕事できることはとても楽しみです。 ──登場人物についても教えてください。  例えば王子の場合、心境の変化がとても繊細に描かれています。強さだけでなく弱さも見せている。一般的な王子というよりも、心の変化や母親との関係に葛藤が見えてくる人間味のある役どころだと思います。僕は継母の側近役としてオデットをいじめる役なので、オデットには悲しんで欲しい。ですが、オデット自身もとても強い女性として作られていると思います。  バレエだとオデットはオデット、オディールはオディールであって、ダンサー自身の個性を出すと役が崩れてしまうと思いがちですが、マーティン版は個性を前面に出しているところも見どころの1つではないでしょうか。踊る人によっても役の解釈が違ってくるので、今回のダブルキャストでのダンサーそれぞれの個性の違いも見どころです。1回だけでなく、ぜひ2回、3回と見ていただきたいと思います。 ──最後にひと言お願いします。  日本で公演ができると聞いた時は「本当かな」と思いました。ドイツのバレエ団の振付を日本で踊ることはなかったのでとても楽しみです。劇場にぜひお越しいただき、“ドイツの芸術”を感じて欲しいです。 ※芸術監督マーティン・シュレプファーの記事はこちらよりご覧ください。 マーティン・シュレプファーがアム・ラインと『白鳥の湖』を語る【前編】 マーティン・シュレプファーがアム・ラインと『白鳥の湖』を語る【後編】 バレエ・アム・ライン初来日公演 マーティン・シュレップァー演出『白鳥の湖』 東京公演:2019年9月20日(金)18:30、21 日(土)11:30、18:30 Bunkamura オーチャードホール 兵庫公演:2019年9月28日(土)15:00 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO 大ホール 出演:バレエ・アム・ライン(ライン・ドイツ・オペラ バレエカンパニー) 演出:マーティン・シュレップァー(バレエ・アム・ライン芸術監督/振付家) 指揮:小林資典(ドルトムント市立オペラ 第一指揮者) 演奏:シアターオーケストラトーキョー(東京公演)/大阪交響楽団(兵庫公演) お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00) 東京公演チケットに関するお問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00~18:00) 公式HP https://ballettamrhein.jp/ 関連情報 ~放送情報~ ■ポートレート「振付家マーティン・シュレプファー」 【放送日時】 9月16日(月・祝)21:00~22:35、ほか ■シュレプファー&バレエ・アム・ライン『白鳥の湖』 【放送日時】 9月23日(月・祝)21:00~23:30、ほか https://www.classica-jp.com/feature/201909/06.html ~コラム&インタビュー~ もうひとつの『白鳥の湖』~バレエダンサーにしか踊れないコンテンポラリーダンス~海野 敏(東洋大学教授・舞踊評論家)

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「日本人としてのスピリット」をバレエで描く~熊川哲也 Kバレエ カンパニー『マダム・バタフライ』制作記者発表

 2019年に創立20周年を迎えたKバレエ カンパニーが、この秋、熊川哲也が演出・振付・台本を手掛ける全幕バレエ『マダム・バタフライ』を世界初演する。  Bunkamura30周年記念公演『カルミナ・ブラーナ』の世界初演を9月頭に、熊川のオリジナル作品としては1ヶ月も経たない中での新作となる『マダム・バタフライ』。イタリアの作曲家プッチーニの名作オペラが、どのようなバレエに生まれ変わるのか。制作記者会見で語った熊川の想いとダンサーの意気込みをご覧いただきたい。(2019年7月29日グランドプリンスホテル高輪・貴賓館)取材&文:石川了(バレエナビゲーター) 日本人のスピリットを表現  「令和という新年号の時に20周年を迎えることができ、日本を舞台にした名作を手掛けるということに、偶然の一致というか運命めいたものを感じる」と切り出した熊川は、バレエという西洋文化の中で、日本文化をどのように表現するかを悩み苦しんだ結果、日本文化を背負うのは「振付」ではなく、「日本人としてのスピリット」であると語った。  そして、今回実際に長崎を旅し、実在の“お菊さん”がバタフライのモデルであったのではという説を聞き、開国前の時代に生きた日本人女性のスピリットを、ダンサーたちにも持って踊ってほしいと熊川は意気込む。 プッチーニのオペラとは異なる構成  熊川版『マダム・バタフライ』も、大枠のストーリーはプッチーニのオペラと同じ。しかし、同じ3幕ながらストーリー構成が異なり、第1幕ではピンカートンの生い立ちと婚約者ケイトとの関係を打ち出し、第2幕はオペラにはないバタフライとピンカートンの出会いと2人の育まれる愛を描くとのこと。また、第2幕ではダニエル・オストリングがデザインする花魁の街の舞台美術にも注目だ。  ラストも少し変えようと思っていると明かした熊川。オペラとは趣が異なるバレエ版『マダム・バタフライ』の第3幕がどのような展開を見せるのか、ますます気になるところだ。 2020年のラインナップに宮尾俊太郎の第1回演出作品  会見には、熊川の他に、ヒロインのバタフライを演じる矢内千夏、成田紗弥、バタフライと花魁の2役を演じる中村祥子、そしてピンカートン役ながら本作で振付補佐としてもデビューした宮尾俊太郎が登壇。特に、「来年は宮尾俊太郎の第1回演出作品をお届けしたい」と熊川から発表があった宮尾は驚きと喜びと抱負を語り、彼らの固い信頼関係が出席者の胸を熱くした。 <公演概要> 熊川哲也Kバレエカンパニー Autumn2019 『マダム・バタフライ』 《全幕バレエ》 芸術監督:熊川哲也 https://www.tbs.co.jp/kumakawa/performance/201909.html#tktsp http://www.k-ballet.co.jp/performances/2019madame-butterfly.html 演出・振付・台本:熊川哲也 原作:ジョン・ルーサー・ロング 音楽:ジャコモ・プッチーニ(オペラ『蝶々夫人』)ほか 舞台美術デザイン:ダニエル・オストリング 衣裳デザイン:前田文子 照明デザイン:足立恒 指揮:井田勝大 管弦楽:シアター オーケストラ トーキョー 日時会場: 2019年 9月27日(金)18:30/28日(土)12:30、16:30/29日(日)13:00 Bunkamuraオーチャードホール 10月10日(木)14:00/11日(金)14:00/12日(土)12:30、16:30/13日(日)12:30、16:30/14日(月・祝)13:00 東京文化会館 大ホール マダム・バタフライ:矢内千夏/成田紗弥/中村祥子 ピンカートン:堀内將平/山本雅也/宮尾俊太郎 スズキ:荒井祐子/前田真由子/山田蘭 ボンゾウ:遅沢佑介/杉野慧 ゴロー:石橋奨也/伊坂文月 花魁:中村祥子/山田蘭/杉山桃子 ケイト:小林美奈/浅野真由香/戸田梨紗子 ヤマドリ:山本雅也/高橋裕哉 シャープレス:スチュアート・キャシディ お問合せ・お申込:チケットスペース 03-3234-9999 (月~土10:00~12:00/13:00~18:00※日・祝は休) あわせて読みたい 熊川版新作「カルミナ・ブラーナ」 オーチャードホール芸術監督 熊川哲也 記者懇談会レポート アンドレア・バッティストーニ 独占インタビュー! Kバレエ カンパニー『ベートーヴェン 第九』『アルルの女』公開リハーサル Kバレエ カンパニー『シンデレラ』公開リハーサルレポート 東京二期会『蝶々夫人』制作発表会

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パリ国立オペラ座バレエ学校を眠りでサポート~株式会社エアウィーヴの高岡会長にインタビュー

 テレビCMでもおなじみのエアウィーヴが、パリ国立オペラ座バレエ学校の寮のすべてのベッドに導入されていることはご存じだろうか。  今回、パリ国立オペラ座バレエ団のトップダンサーたちを迎えた「ル・グラン・ガラ2019」の東京公演に特別協賛もしている株式会社エアウィーヴの高岡会長に、パリ国立オペラ座バレエ学校とのつながり、そしてバレエダンサーたちのパフォーマンスを睡眠で支える意義を聞いてみた。石川了(バレエナビゲーター)   ──御社がバレエに注目する理由を教えてください。  弊社はこれまで、身体のコンディションに敏感な、例えばオリンピックのアスリートのような人たちをサポートしてきました。地道な努力を重ねる彼らは、常に身体に負担をかけており、そのリカバリーにはとにかく睡眠が大切です。疲れをしっかり取るためには睡眠の質を上げることが重要で、それには睡眠環境や寝具が大きく影響します。  エアウィーヴは、寝返りが楽なこと、そして体圧を均等に分散することで身体への負担を軽減することが特長です。やはり身体を休めるのに、身体に負荷がかかってはいけません。  芸術に目を向けると、バレエも同じですよね。特にバレエは、女優をはじめ、フィギュアスケートや体操のようなアスリートも、表現する上での基礎としてやっている方が多い。つまり、身体を使う芸術として、世界共通の普遍的な位置づけがあるわけです。  私たちは、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんをサポートさせていただいております。エアウィーヴは玉三郎さんのような、眠りに対して敏感な一流アーティストに使ってもらうと睡眠の変化をよく理解していただけます。だから、バレエでも世界のトップバレエ団にエアウィーヴを提供し、将来を担うトップバレエダンサー眠りの質を支えているのです。 ──パリ国立オペラ座バレエ学校をサポートするきっかけは何だったのですか。  2013年初頭にドロテ・ジルベールさんの舞台を観る機会がありました。バレエを観るのは、実はその時が初めてだったのですが、あまりに素晴らしくて、終演後に楽屋にご挨拶に伺いました。彼女は汗を拭きながら「私たちはアスリートなんですよ」とおっしゃっていたのを覚えています。  その後、ご縁があって、パリ国立オペラ座バレエ学校のエリサベット・プラテル校長を紹介され、寝具の話をしたら非常に評価して下さり、「じゃあ、子供たちのベッドに入れましょう」と話がとんとん拍子に進みました。 ──そこから、パリ・オペラ座とエアウィーヴの関係はどのように深まっていったのですか。  私は、契約成立が嬉しくて、スタインウェイのグランドピアノを1台、バレエ学校に寄付させていただいたんですね。すると、プラテル先生からテレビCMを撮らないかと提案していただき、史上初となるバレエ学校内でのCM撮影が実現しました。それが2014年1月のことです。このような機会をいただけたのは大変光栄でした。  その後「エトワール・ガラ」の協賛のお誘いをいただき、弊社にはとても意味があることだとサポートさせていただきました。パリ国立オペラ座バレエ学校の生徒たちをサポートしている私たちが、エトワールになった方たちの日本公演をサポートするのは当然の流れだろうと考えたのです。 ──日本でもバレエダンサーを目指す被災地の子供たちをサポートするなど、社会貢献活動も積極的です。  東日本大震災で被災した子供たちをどうやってサポートできるか。お金を寄付するのも一つですが、私たちはやはり子供たちに夢を与えたいと考えたのです。そして、「エトワール・ガラ」の合間をぬって、ドロテさんやマチュー・ガニオさんたちと一緒に石巻・仙台・福島のバレエ学校に赴き、2日間にわたってバレエレッスンを実施しました。子供たちにとっては、憧れの存在が目の前にいるわけですから、大いに励みになったようです。  2016年からは、パリ国立オペラ座バレエ学校で実施しているサマースクールに参加する子供たちの費用を、弊社が一部負担させていただいております。 ──御社として、そのような活動はどのような意義を持つものですか。  今回の冠公演には、エアウィーヴという商品をお客様に認知してもらうだけでなく、過去にバレエレッスンを受けた子供たちや、サマースクールでサポートした子供たちを公演に呼んで、彼らがエトワールたちに再会し、次の新たなステージに向かってほしいという期待がありました。  さらに、弊社の社員にも積極的に活動に関わってもらい、このような社会貢献の意義を理解してもらいたかった。今後もできるだけ継続的にやりたいですね。 ──世界の主要バレエ団をすべて制覇するなど、エアウィーヴとしての何か野望はございますか。  現在、パリ・オペラ座とはとてもいい関係を築いています。そのような信頼関係を維持するには、供給先を広げるより、まずは弊社の商品を評価してくださる人たちをきめ細かくサポートすることの方が重要だと考えています。  現在、芸術系では、パリ国立オペラ座バレエ学校と英国ロイヤル・バレエスクール、国内では宝塚歌劇団のすみれ寮に商品を供給しています。彼らのような歴史と伝統を持つ超一流の団体は非常に厳しい目を持っており、商品を理解してもらうのが実はとても大変なのです。そして、彼らは良いものしか選ばない。  だから、世界のトップバレエ団に認められるということは、商品の良さをきちんと理解してもらえているということでもあり、弊社にとっては大きな価値となるのです。  弊社の世界におけるシェアはまだまだですが、今期の売上が160億円程であり、国内の最大手ベッドメーカーには肉薄しています。特に薄型マットレスパッドはかなりのシェアを取っています。 また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村寝具約2万床は、全て弊社が供給します。世界のアスリートたちのベッドがすべてエアウィーヴであることを考えるだけでワクワクします。  弊社は商品力が強み。これからも全ての人が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、最新テクノロジーとサービスで皆様の眠りをサポートしていきたいと思っています。 高岡 本州(たかおか もとくに) 株式会社エアウィーヴ代表取締役会長兼社長。1983年名古屋大学工学部応用物理学科卒業。1985年慶応義塾大学大学院経営管理研究科で修士号を取得後、日本高圧電気㈱に入社。1987年に米国スタンフォード大学大学院にて経済システム工学科修士号を取得。1998年日本高圧電気社長に就任し、2004年㈱中部化学機械製作所(現エアウィーヴ)を引き継ぐ。現在㈱エアウィーヴ代表取締役会長と社長を兼任。

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